●ツメブ鉱山の鉱物 ツメブ鉱山はナミビアのOtavi山脈の高地の北の外れにあり、気候は亜熱帯で雨量が少なく潅木のみの景観を作り出しています。ツメブの名称は「再び崩れる穴を掘る」と言う意味のブッシュマン言語の「Tsombtsu」から来ています。ツメブ鉱山の始まりはこの地域にいたブッシュマンによって地表のマラカイトが採掘されオバンボ族との交換に利用されました。オバンボ族は空気を吹き込むやぎの皮とシロアリの巣を利用して原始的な精錬法で溶解し銅の棒を取り出す技術を持っていました。これがこの地での採掘の始まりで、やがて世界で5番目の産出量を誇ったツメブ鉱山がこの地に誕生します。 この地は海の底で5000mの石灰岩が堆積され金属を含んだ熱水が入り込み炭酸カルシウムと化学反応や地表の酸化により豊かな鉱石鉱物がつくられました。ツメブ鉱山は「鉱物のデパート」、「自然の鉱物博物館」と呼ばれ鉛をはじめ銅、亜鉛、銀、バナジウム、ヒ素、アンチモニー、カドミウム、コバルト、ゲルマニウム、ガリウム、金、鉄、水銀、モリブデン、ニッケル、錫およびタングステン等の様々な鉱石鉱物が産出し250種類以上の鉱物が発見されこの内55種類の鉱物がここツメブ鉱山を原産地としています。 ツメブ鉱山は採掘可能な鉱山でしたが下部における大量の鉱水のため1996年6月ポンプのスイッチが切られ、上部のレベルでの採鉱は継続していましたが8月すべての採鉱オペレーションは停止し閉山することになりました。その後、ツメブ標本採鉱株式会社により上部レベルの採掘が行われ少量の標本産出はあったようです。 |
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